島根県は移住先として人気の高い県です。
自然が豊かという環境面はもちろん、子育てや教育に関する支援が充実していることが理由として挙げられます。
この記事では、島根県はどのような子育てのサポートや教育の支援を行っているのかについて、くわしくご紹介します。
これから島根県への移住を検討されている方や、子育て環境について課題をお持ちの方はぜひ参考にしてください。
島根県の子育て支援施策
子育てに関する支援策は、国が主導で行う制度と、各自治体が独自で行う制度に分けることができます。
『島根県は子育てがしやすい』と言われていますが、どのような支援策を実施しているのか、島根県独自の子育て支援施策にスポットを当ててご紹介しましょう。
しまね子育て応援パスポート事業
『しまね子育て応援パスポート事業』とは、別名『こっころパスポート事業』とも呼ばれる島根県独自の支援策です。
地域が一体となって子育て家庭を応援し、子育てしやすい環境をつくっていくために、協賛店等において子育てに関するサービス等を受けることができるというもの。
妊婦または18歳未満の子どものいるご家庭へ「こっころパスポート」を交付しています。県内約2,000もの協賛店から様々な割引やサービス等を受けることができます。
引用：島根県｜子育て応援（トップ / 子育て・教育 / 少子化・子育て / 少子化 / 子育て環境づくり
令和３年(2021年)度からは従来のカード型に加え、スマホアプリ化もスタート。
これまで1世帯に１枚としていた『こっころパスポート』をスマートフォン対応することで利便性の向上を目指しています。
みんなで子育て応援施設認定事業
『みんなで子育て応援施設認定事業』とは、お出かけの際に赤ちゃん連れの家族が利用できるトイレ・おむつ替えや授乳のためのスペースがある施設を登録する制度です。
愛称は『赤ちゃんほっとルーム』で、令和5年(2023年)3月31日現在、県内で476施設が登録しています。
登録施設は設備やエリアなどから検索が可能。
乳幼児連れの家族は誰でも無料で利用することができ、目印となるステッカーを施設の出入口や設備周辺などに掲示しています。
しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業
『しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業』とは、安全で安心な子育て環境の整備や、高齢者等が安全で快適に暮らせるようバリアフリー化するための住宅リフォームを助成する事業のことです。
- 子育て配慮改修：子育て負担の軽減や、安全・安心な子育て環境を整備するための住宅リフォーム
- バリアフリー改修：高齢者等が安全で快適に暮らせるようバリアフリー化するための住宅リフォーム
の2種類があります。
子育て配慮改修・バリアフリー改修ともに一戸あたりの助成額の上限は250,000円。
助成の対象には条件がありますが、該当する家庭にとっては嬉しい支援策といえます。
学校教育制度
島根県は乳幼児だけではなく、学校教育の支援にも力を入れています。
主に実施されている3つの支援策をご紹介しましょう。
しまね教育魅力化ビジョン
島根県教育委員会は、平成26年(2014年)度に第2期『しまね教育ビジョン21』を策定しました。
『しまね教育魅力化ビジョン』について、教育委員会は以下のように定義づけています。
島根の子どもたち一人一人に、自らの人生と地域や社会の未来を切り拓くために必要となる「生きる力」を育むため、学校・家庭・地域がその目標を共有し、協働を図りながら、島根の教育をよりよいものに高めていくことです。そして、「教育の力を地域の力に、地域の力を教育の力にする教育活動」により、学校教育と地域社会との間の好循環を生み出そうとする理念を学校・家庭・地域が共有し、一人一人の子どもの学びに向かう意欲を引き出し、「生きる力」を育むことが、島根らしい教育の魅力を高めることにつながります。
引用：島根県｜教育の魅力化（トップ / 子育て・教育 / 教育・学習 / 教育委員会 / 教育振興基本計画 / しまね教育魅力化ビジョン
- 地域に開かれた教育
- 主体性と多様性を尊重する教育
- 対話的・探究的な教育
を3つの軸として、地域資源の活用・地域協働体制の実現化・地域課題解決型学習の推進などを積極的に行っています。
しまねの学力育成推進プラン
教育委員会の制定した『しまね教育魅力化ビジョン』を元に、令和3年(2021年)度から6年(2024年)度の4年間に実行されるのが『しまねの学力育成推進プラン』です。
- 基礎的な知識・技能を身に付け生かす力
- 自分の考えや意見を構築し伝える力
- 夢や志を形成しやり遂げようとする力
を具体像として掲げ、授業の質の向上・学校マネジメントの強化・家庭学習の充実などに取り組んでいます。
「親学プログラム」
『親学プログラム』は、島根県内で子育て支援や家庭教育支援を行う人が、保護者を対象とした学習機会において活用するために作られたものです。
保護者同士のつながり、学校・家庭・地域とのネットワークを深めることが目的とされています。
- 親としての心構え
- 親子のコミュニケーション
- 生活リズム
- しつけとルール
- 安全と健康
- 遊びと体験
- 個性と夢
の7つのテーマで構成され、参加型学習の手法を用いて親としての役割や子どもとのかかわり方について気づきを促す学習プログラムになっています。
子育て支援や教育環境も移住先選定のポイント！
内閣府が行った『第4回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査』によると、新型コロナウイルスの感染拡大を機に、移住を検討する人が増えていることがわかります。
また東京圏から地方へ移住する人の懸念として、全体の約14％の人が子育てや教育環境を挙げており、移住先選定の大きな要因となっています。
児童手当や幼児教育・保育の無償化など、国が実施している公的制度はもちろん、各自治体が独自で行う子育て・教育の支援策は非常に重要なポイント。
島根県は子育て支援・教育支援はもちろん、移住に関する支援策も非常に充実していて、県を挙げてUターン・Iターン・Jターンを誘致しているのが特徴です。
家族での移住を検討する場合は、子育て支援や教育環境も視野に入れて検討することが大切といえるでしょう。
まとめ
島根県は独自の子育て支援や教育環境の整備を積極的に実施している自治体です。
移住先を検討する際には、暮らしやすさを基軸に、子育て支援・教育環境がどの程度整備されているのかをしっかりと調査した上で選定することがポイントになります。
島根県は自然も豊かで、地域全体で子育てをサポートする体制が整いつつあるのが現状です。
移住支援策をフルに活用し、ぜひ島根県への移住を検討してみてください。
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