退職を申し出たとき、さまざまな理由から退職を引き止められることがあります。
企業や上司が引き止める理由には、ポジティブなケースとネガティブなケースがあり、時には転職活動に支障をきたしてしまうような引き止めも少なくありません。
転職を視野にいれた退職であれば、スケジュールを組んでいる以上、円満に退社したいものです。
この記事では、退職時に企業側が引き止めを行う理由や、引き止めにあった場合の対処法などについて解説します。
円満退社するためのポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
企業や上司が退職を引き止める理由5選
社員が「退職したい」と申し出たときに、企業や上司が退職を引き止めるのには理由があります。
どんな理由で引き止めを行っているのか、考えられる主なケースを5つご紹介しましょう。
人材不足で採用が追い付かない
企業の人材不足が顕著で採用が追い付いていない場合は、今いる社員を簡単に辞めさせることはできません。
他の社員の負荷が増えること、業務に支障が出ることなどが考えられるのであれば、「●月まで待ってほしい」「今は辞めないでほしい」「考え直してほしい」などを言われる可能性は高くなるでしょう。
採用人数はもちろん、離職率の高い職場でもこのようなケースが見受けられます。
自分の管理能力が問われる
社内で自分の管理能力が問われる可能性のある上司は、無理な引き止めを行うことがあります。
マネジメント能力の不足・人間関係の不構築など、部下が退職することで社内評価が下がり、『能力のない上司』というレッテルを貼られたくないため、さまざまな理由をつけて退職を引き止める場合があります。
他の社員のモチベーションが下がる
退職者が出ることで、他の社員のモチベーションが下がることを懸念するケースもあります。
同じ職場で働いていた人が退職するということは、周囲に少なからず動揺を与えるものです。
一人の退職者に触発されて、他の社員の転職意向が高まってしまうこともあるため、企業としては懸念する材料の一つと言えます。
優秀な社員の流出を防ぎたい
退職を申し出た社員が非常に優秀な場合、流出を防ぎたいと考えて引き止めを行うケースも少なくありません。
組織の中で大きなプロジェクトを任せたい・将来的に重要なポジションに就いてほしいなどと思っている場合は、熱心な引き止めに遭うことを覚悟しなければいけないでしょう。
社員の将来性を考えている
ポジティブな理由として挙げられるのが、社員の将来性を考えて引き止めをするケースです。
退職の理由が『隣の芝生が青く見えている』ような場合、転職したからといって問題が解決するのかわからないため、いったん思いとどまるように引き止めることがあります。
引き止めを回避して円満退社をするためには?
どんな理由であれ、退職を決意したのに執拗に引き止められるのは、転職活動にも支障をきたします。
引き止めを回避して、円満退社ができるポイントを4つご紹介しましょう。
1・退職理由を明確にする
円満退社をするポイントでもっとも重要なのは、退職理由を明確にすることです。
退職理由が、現在の職場の人間関係や待遇に対する不満などネガティブな理由の場合、原因を改善することを提案され、引き止めに遭う可能性が高くなります。
「スキルアップがしたい」「●●に挑戦できる企業へ行きたい」など、できる限りポジティブで具体的な理由にしましょう。
2・就業規則を確認する
退職を決意したら、まず勤務する会社の就業規則を確認しましょう。
民法では、2週間前までに退職届を出すように定められていますが、会社によっては1ヶ月前など定める期間が異なることがあるからです。
退職をしたくても、就業規則に違反してしまっては引き止めを回避することはできません。
いつまでに書面で提出が必要なのか、転職のスケジュールを組むときに必ず確認してください。
3・引き継ぎ準備を行っておく
退職を会社側が認めるまでに時間がある場合は、引き継ぎの準備を行っておきましょう。
誰に引き継いでも問題がないように、業務内容をマニュアル化したり、資料をまとめておいたりと、できることをきちんと済ませておく必要があります。
業務多忙を引き止め理由にされないように、繁忙期の退職を避けることも検討してください。
4・相談はしない
「転職しようか迷っている」「辞めたい」など、正式に退職を伝える前に周囲へ相談することはNGです。
特に上司には、転職活動を考えている(行っている)ことなども伏せておくべきでしょう。
同僚に安易に相談したことが、回り回って上司の耳に届き、退職を引き止められることがあります。
転職が不安だからといって、むやみに相談をするのはやめましょう。
【ケース別】引き止めに対する対処法
社員の退職意志を告げられたとき、会社や上司はさまざまな方法で引き止めを行います。
ここではケース別に引き止めに遭った場合の対処法をご紹介しましょう。
条件交渉された場合
給与や残業時間などの待遇面に改善の余地がある場合、条件を交渉することで退職を引き止めようとすることがあります。
その場合は、仮に労働環境の悪さが転職理由であっても、他にポジティブな理由を探してハッキリと「●●したいから辞める」と伝えましょう。
条件が変わっても退職の意思は変わらないということを前面に出してください。
高評価をされた場合
業績など社内での評価を高くされることもあります。
自分の仕事を褒められるのは嬉しいものですし、昇進などをほのめかされると気持ちが揺れることも…。
しかし、退職を決意した理由をもう一度思い出して、退職したいということをきちんと伝えてください。
一度辞めると言った社員に対し、本当に昇進をさせてくれるかどうかはわかりません。
情に訴えられた場合
「今は辞めないでほしい」「君に辞められると困る」など、情に訴えられた場合も、ほだされずにきちんと辞めることを伝える必要があります。
辞めるタイミングによっては迷惑をかけることも考えられるので、申し訳ないと思っているという気持ちを伝えた上で、辞める意思は変わらないという毅然とした態度が必要です。
不安を煽られた場合
「他の会社でうまくいくはずがない」「この会社を辞めたら後悔する」など、不安を煽るような態度で引き止められた場合は、感情的にならないことがポイントです。
上司はいろいろな社員を見ているので、弱いところを突いてくるかもしれません。
退職したいという意思は変わらないということを、冷静に伝えましょう。
強引な引き止めの場合
半分脅かしのような強引な引き止めに遭った場合は、さらに上の担当者・上司や人事部などに直接話をすることをおすすめします。
稀に「今辞めたら会社から損害賠償を請求する」などと一瞬ひるむようなことを言われるケースもありますが、そもそも民法では労働者は雇用契約解約の申し入れができると定められているのです。
あまりにもひどい対応は、反対にパワハラなどで訴えることもできるので、こういった場合にはボイスレコーダーなど証拠を残しておくことも忘れないようにしましょう。
まとめ
退職の意思を伝えた際に、引き止めに遭うことは本来喜ぶべきことかもしれません。
今までの実績を評価してくれていたり、これから組織として必要とされる人材だという証明になったりするからです。
しかし、退職をしようと決意した理由が必ずあります。
さまざまな引き止めに遭う可能性は高いですが、自分はなぜ退職したいと思ったのかという明確な理由をしっかりと確認しましょう。
就業規則の確認や退職のタイミングの見極めを行い、円満に退職できるポイントを押さえることがもっとも重要です。
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