企業規模は転職時にポイントとなる一つの指標です。
大企業から中小企業へ、中小企業から大企業へ…さまざまな目的で転職を行う際には、企業規模による特徴を押さえておく必要があります。
『有名な会社だから』『みんなが知っている会社だから』など、イメージだけで決めてしまうことは非常に危険です。
転職後のミスマッチを防ぐためにも、企業規模による特徴をしっかりと理解し、自分の希望や目的に合った転職先を見つけましょう。
この記事では企業規模ごとの特徴をわかりやすく解説します。
企業に関する定義
企業の規模を表す際に『大企業』『中小企業』という言い方をしますが、どのような定義をもとに分類されているのでしょうか？
企業に関する定義について、ご紹介します。
中小企業とは？
中小企業に関する定義は、中小企業基本法という法律で、業種ごとに明確な判断基準で定義されています。
【中小企業者】
引用：【小規模企業者】
引用：以上、資本金・出資の総額と従業員の数で決められていることが特徴です。
大企業とは？
明確に判断基準がある中小企業とは異なり『大企業』という定義はありません。
しかし、中小企業より資本金・出資の総額、従業員の数は多いのが大企業です。
中小企業の規模を超える企業を『大企業』または『大手企業』と呼んでいるのが現状です。
一般的には、業界の中でシェア率が高く、世間に周知されている企業を指すと考えて良いでしょう。
日本で圧倒的に多いのは？
現在の日本で働く人が圧倒的に多いのは、中小企業です。
令和5年に中小企業庁が発表した中小企業・小規模事業者の数によると下記の通りになります。
※2021年6月1日時点
参考：中小企業・小規模事業者の数(2021年6月時点)の集計結果を公表します｜中小企業庁
驚くことに、全体の9割以上が中小企業となっており、大企業はわずか0.3％と報告されています。
この調査結果を見ると、中小企業が圧倒的に多いことがわかります。
大企業と中小企業の違い
大企業と中小企業の違いを知るには、いくつかの項目を比較する必要があります。
ここでは一覧表で大企業と中小企業の一般的な違いを一覧表でまとめてみましょう。
大企業と中小企業の違いはまだありますが、各企業によって異なることも多いので、転職の際にはしっかりと希望する企業の特徴を押さえておくことが重要です。
大企業で働くメリット・デメリット
誰もが知る大企業で働くことを目標としている人も多くいます。
実際に大企業で働く場合、どのようなメリット・デメリットがあるのかをご紹介しましょう。
大企業のメリット
大企業で働くメリットには、以下のようなことが考えられます。
- 社会的信用度が高い
- 経営基盤が安定している
- 福利厚生制度が充実していることが多い
- 給与が高い傾向がある
- 人材育成に注力している
社会的信用度の高さは、金融機関での審査などに有利なため、住宅ローンなどが通りやすい傾向があります。
また人材育成に関する環境が整っていることで、スキルアップがしやすいというメリットもあるといえるでしょう。
一般的には中小企業よりも年収が高い傾向にあり、充実した福利厚生制度なども大企業ならではのメリットとして押さえておきたいポイントです。
大企業のデメリット
メリットが多いと思われがちな大企業ですが、反面大企業であるが故のデメリットもあります。
- 社員数が多くシビアな人間関係に苦労しやすい
- ライバルが多い
- 社風や企業文化に染まりやすい
- 実績が見えづらい
大企業の繁忙期などは、非常に業務量が多くなることや、社員数が多いために人事評価がされにくいというデメリットが考えられます。
社員数が多いということは、ライバルも多いということ。
中小企業に比べると昇進のスピードが遅くなる傾向があることも知っておきましょう。
中小企業で働くメリット・デメリット
日本の企業の9割を占める中小企業。
中小企業で働くメリットとデメリットについて解説します。
中小企業のメリット
中小企業で働くメリットには、以下のようなことが考えられます。
- 評価・実績が可視化されやすい
- 経営層に近い
- 昇進が早い
- 転勤がほとんどないことが多い
- アットホームな雰囲気で働くことができる
同じ中小企業といっても、業種や会社の規模はそれぞれですが、大企業と比べると経営層に近いところで仕事ができるという特徴があります。
評価・実績も可視化されやすく、幅広い業務を担当できるメリットもあるでしょう。
中小企業のデメリット
中小企業には、規模に起因するデメリットも存在します。
- 経営基盤が不安定なことがある
- 大企業に比べると年収が低い傾向がある
- 長時間労働になりやすい
- スキルアップがしにくい
誰もが知っているような大企業に比べると、中小企業の経営基盤は不安定になることがあります。
また一般的には大企業よりも年収が低い傾向にあり、社会的信用度も大企業ほど高くはありません。
業務が集中しやすい業種では、長時間労働になりやすいというデメリットも考えられます。
転職時は大企業と中小企業の違いを理解すること
転職時に注意したいのは、企業規模だけを見るのではなく、どんな特徴があるのか・自分の希望に合っているのかというポイントを見極めることです。
転職に情報収集は必須ですが、転職に慣れていない・情報収集がうまくいかないという場合は、キャリアアドバイザーへ相談をしてみましょう。
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