転職活動において、転職先の内定から現職場の退職までの期間は、さまざまなタスクをこなさなければいけません。
転職先にばかり気を取られてしまうと、現職がおろそかになり引き継ぎに支障が生じることなどが考えられます。
しっかりと引き継ぎや手続きを行い、円満かつスムーズに進めるのが社会人としての基本です。
この記事では内定から転職までの流れや手続きをくわしく解説します。
内定から退職までの基本的な流れ
内定から退職までには基本的な流れがあります。
流れをしっかりと理解し、スムーズな転職ができるように心がけてください。
内定への返事を決定する
転職先からの内定に対する返事を決定するのが第一歩です。
内定が出ると、電話やメールで連絡があり、後日雇用契約書を確認する必要があります。
雇用契約書をきちんと確認し、署名を行うことで労働契約が締結されます。
複数の企業で選考を行ってもらっている場合は、その旨を先方に伝え、長くても内定連絡から一週間以内に返事をするのがマナーです。
入社日・退職日を決める
内定が決定したら、転職先の企業と入社日を決めます。
おおよその入社日は面接時に確認されていることが多いので、あらためて最終確認をすると良いでしょう。
入社日と同時進行しなければいけないのが、現職の退職日の決定です。
辞めたいといってすぐに辞められるわけではありません。
企業ごとに退職に対する規程があるので、規程に則った形で退社日を決めます。
退職届を提出する
退職日が決定したら、正式な退職届を提出してください。
企業によってはフォーマットが決められていることもあるので、上長への確認が必要です。
自分自身で作成をする際には、下記の内容を参考に退職届を書きましょう。
- 『退職届』と冒頭に記載
- 退職理由は一身上の都合
- 退職する年月日
- 届け出を提出する年月日
- 所属・氏名・押印
- 社名・代表取締役社長〇〇殿
インターネット上にサンプルが多数掲載されているので、参考にするのもおすすめです。
業務の引き継ぎを行う
正式な退職日が決定したら、業務の引き継ぎを行います。
できる限り口頭ではなく、マニュアルなどに残しておくと後任者へスムーズに引き継ぎができるでしょう。
転職先を優先するのではなく、退職するまでは現職の従業員としてしっかりと業務を行わなくてはいけません。
営業先への挨拶回りなどはスケジュールをしっかりと組んで行う必要があります。
くれぐれもいい加減な引き継ぎで業務に支障を来すことのないよう、配慮してください。
入社日に転職先へ出勤する
無事に退職ができたら、指定された入社日に転職先へ出勤します。
職種などで指定がある場合は別ですが、一般的にはスーツでの出社が望ましいでしょう。
自宅からの交通手段や所要時間などをあらかじめ調べておくと、安心して初出勤ができます。
指定された持ち物をしっかりと確認し、手続きに必要となることもある印鑑なども持っていくとベストです。
退職や内定・転職時に必要な書類と手続き
内定から転職までの間には、多くの書類や手続きが必要になります。
現在の職場と転職先で必要な手続きと書類について、くわしくご紹介しましょう。
退職に関する手続きと書類
退職する際に現在の職場から受け取る書類は、主に下記の3種類になります。
- 雇用保険被保険者証:雇用保険に加入していることを証明する書類
- 年金手帳:年金に関する情報を記載した手帳
- 離職票:退職から就職までに時間が空く人は必要
また退職してから1ヶ月程度で源泉徴収票が発行されます。
転職先に提出することが多いですが、時期的に年末調整に間に合わなかった場合は、自分で確定申告をする際に必要な書類です。
転職先で必要な手続きと書類
転職先で提出が必要とされる書類や手続きは、退職時と比べて少々多くなります。
- 雇用保険被保険者証・年金手帳:前職で受け取った物をそのまま提出
- 源泉徴収票:年末調整に必要・発行後すぐに提出
- 扶養控除等(異動)申告書:転職先にて記入・扶養控除などが必要な際に提出
- 健康保険被扶養者(異動)届:転職先にて記入・健康保険の被保険者がいる際に提出
- 給与振込先届出書:転職先にて記入・振込先の口座番号などを指定する
他にも近年では社会保険の加入時に必要になるため、マイナンバーの提出が求められることも多くなっています。
どの書類も手続きには不可欠なものばかりですので、速やかに提出しましょう。
円満退職するための重要なポイント
内定から転職までに注意しなければいけないことは、円満に退職ができるかどうかです。
退職までの流れがスムーズにいかないと、円満に退職できないばかりか転職先の入社日に間に合わないという最悪の事態に陥ります。
円満退職するための重要なポイントを4つご紹介します。
余裕を持ったスケジュールを組む
現職で仕事をしながら転職活動を行う場合は、余裕を持ったスケジュールを組んでください。
一般的な企業では、退職の申し出から退職までの期間を就業規則で定めています。
法律的には2週間前であればOKなのですが、引き継ぎなどを考えると最低でも1ヶ月は余裕を持ちたいところ…性急でタイトなスケジュールでは支障が出てしまうでしょう。
内定から入社までの期間を変更したり、あまりにも時間がかかったりするようだと、内定取り消しになる可能性も高まります。
転職活動を行う時点で就業規則を確認し、余裕のあるスケジュールを組むようにすることが非常に重要です。
社会人としてのマナーを守る
退職時には社会人としてのマナーを守ることを心がけてください。
特に業務の引き継ぎに関しては、しっかりと行うことが必要です。
『自分はもう辞めるから』といい加減な対応をするようでは、社会人失格。
社内・社外の挨拶回りや私物の整理など“立つ鳥跡を濁さず“という格言のように、きちんとした対応が求められます。
退職時期に配慮する
退職をする時期にも配慮するようにしましょう。
繁忙期の退職・参加しているプロジェクトのリタイヤなど、現在の職場に多大な迷惑をかけるようなことはNGです。
退職することがわかっているのに長期のプロジェクトに参加することなども避けなければいけません。
現職の仕事の流れを考慮して、できるだけ迷惑をかけない時期を選んで退職を検討してください。
引き止めには毅然とした姿勢で対応する
優秀な人材であればあるほど、現職の会社は簡単に退職を認めないものです。
しかし転職を決意し転職先からの内定後は、引き止めには毅然とした態度で対応してください。
曖昧な態度を取っていると、退職時期がずるずると引き延ばされ、スケジュールが大きく狂ってしまいます。
直属の上司が退職を認めない場合は、人事部など直属の上司よりとは別の上長などに退職届を提出しましょう。
内定から退職までに関する転職の質問
内定から退職までの流れや手続きなどは、転職回数の少ない人にとってはわからないことが多いはずです。
内定から退職までの転職に関する質問をまとめましたので、参考にしてください。
退職を伝えるのは内定が出る前でも大丈夫?
内定が出る前に退職の意志を伝えるのはNGです。
基本的には内定に関する書類を受け取ってからが良いでしょう。
万が一、内定が出なかった場合、退職の意志を伝えてしまっていると最悪無職になってしまいます。
内定通知書を受け取ってからでも退職の意志を伝えるのは遅くありません。
上司に退職を認めてもらえないときはどうする?
優秀な人材であったり、人手不足で猫の手も借りたいような状態だったりすると、退職を認めてもらえないことも考えられます。
しかし、法律では労働者には退職の自由が認められており、会社都合で退職届の受理を拒否することはできません。
故意に退職の手続きを行ってもらえない場合などは、労働基準監督署や労働相談センターへ相談しましょう。
転職先の内定日を変更してもらうことは可能?
変更しないことが望ましいです。
ただしどうしても難しい場合は、対応してもらえる可能性もあります。
本来は退職日を想定して入社日を決めるものです。
何回も延期や変更となった場合、内定が取り消しになることも考えなくてはいけません。
最初の段階からきちんとしたスケジュール計画が必要になります。
まとめ
内定から退職までのスケジュールは、転職活動の総仕上げです。
やらなければいけないことも多く、ついバタバタしてしまいがちですが、チェックリストを利用するなど、自分なりに工夫したタスク管理が必要になります。
転職活動を成功させるためには、現職をおろそかにせず、きちんとした引き継ぎを行うことが重要です。
社会人としてのマナーを守り、余裕を持ったスケジュールでスムーズな転職ができるように心がけましょう。
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