内定通知書や労働条件通知書が面接時の説明と違う時どうしたら良い?

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面接時の説明や求人票の内容と、実際の労働条件が異なるという事例は、近年増加傾向にあります。

厚生労働省が調査した『令和3年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数』によると、求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に関する相談は、1年間で4,000件近くにも及び、『求人票の内容が実際と異なる』という相談は約半数もあります。

この記事では、面接時の説明や求人票の内容と、実際の労働条件が異なる場合の対処法や相談できる機関などについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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この記事の目次

内定通知書と労働条件通知書の概要

書面と実際の条件に相違がある場合の対応

内定通知書・労働条件通知書が実際と相違する場合の相談窓口

内定通知書・労働条件通知書と労働条件の相違に関するQ&A

まとめ

 

 

内定通知書と労働条件通知書の概要

内定通知書や労働条件通知書は、内定や採用の際に企業から発行される書類です。

まずはこの2つの書類がどのような役割を持つのか、また内定通知書と労働条件通知書の違いについてご紹介します。

 

内定通知書とは?


内定通知書とは、企業が採用選考の結果、候補者に内定を通知する文書です。

内定通知書には以下のような内容が含まれます。

  • 内定の旨
  • 入社予定日
  • 配属予定部署
  • 条件付きの内定(例えば、卒業証書の提出や健康診断の結果など)
  • 入社手続きに関する説明

内定通知書は、企業が発行した時点で法的拘束力が生まれ、特別な事情がない限り企業側から内定を取り下げることができなくなります。

内定通知書は主に新卒採用時に発行されることが多いのが特徴です。

 

労働条件通知書とは?


労働条件通知書とは、企業が労働者に対して、労働基準法に基づき雇用契約の内容を明示するために交付する文書です。

  • 労働契約の期間
  • 就業の場所および従事すべき業務の内容
  • 始業および終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、シフトなどの労働時間に関する事項
  • 賃金(基本給、手当、締切日、支払日など)
  • 退職に関する事項(解雇の事由を含む)

労働条件通知書は、雇用契約の内容を労働者に明確に伝えるために法的に必要とされる文書であり、労働者がどのような条件で働くかを明確に示しています。

 

内定通知書と労働条件通知書の違い


内定通知書と労働条件通知書の一番大きな違いは、法的に義務付けられているかどうかということです。

  • 内定通知書:発行することで法的拘束力は生まれるが発行の義務はない
  • 労働条件通知書:労働基準法で発行することが義務付けられている

内定通知書と労働条件通知書は2つとも重要な書類ですが、内定通知書は採用の意思表示であり、労働条件通知書は雇用契約の詳細を規定するものといえます。

 

 

書面と実際の条件に相違がある場合の対応

 

内定通知書や労働条件通知書の内容と、実際の条件に相違がある場合は、どのように対応すべきなのでしょうか?

3つの段階に分けて、対処法をご紹介します。

 

①面接時に気付いた場合


面接時に求人票の内容との相違に気付いた場合は、その場で企業側に確認することがベストです。

万が一、担当者のミスと言うことも考えられるからです。

面接で確認できなかった場合は、求人を紹介してくれたハローワークや転職エージェントに確認をしましょう。

 

②内定後に気付いた場合


内定後に気付いた場合は、まず企業に確認をします。

雇用契約書・労働条件通知書の内容が改善されない場合は、ハローワークなどに相談するのも一つの方法ですが、内定辞退を検討する必要もあるでしょう。

内容の相違が判明しても改善・是正を行わない企業へ入社をしてしまうことには、大きな不安が伴うからです。

 

③入社後に気付いた場合


入社後に相違に気付いた場合は、企業側へ確認を取り、改善されないようであれば退職を検討する必要があるでしょう。

雇用契約書や労働条件通知書の内容と、実際の労働条件が異なる場合は、労働契約を解除することができるからです。

賃金の差額なども、場合によっては請求できることもあるので、早急に対応する必要があります。

 

 

内定通知書・労働条件通知書が実際と相違する場合の相談窓口

内定通知書や労働条件通知書の内容と、実際の労働条件が相違する場合、基本的には企業側へ確認をすることが第一歩です。

しかし、企業側へ申し出を行っても改善が行われない場合には、別の機関へ相談することをおすすめします。

ここでは内定通知書・労働条件通知書が実際と相違する場合の相談窓口を2つご紹介しましょう。

 

ハローワーク


ハローワークでは内定通知書・労働条件通知書が実際と相違する場合の相談窓口『ハローワーク求人ホットライン』を設置しています。

  • 面接に行ったら、求人票より低い賃金を提示された
  • 求人票と違う仕事の内容だった
  • 正社員と聞いて応募したのに、非正規雇用の形態だった
  • 採用の直前に、求人票にはなかった勤務地を提示された
  • 始業の30分前に出社させられている
  • 「あり」となっていた雇用保険、社会保険に加入していない

引用:ハローワーク求人 ホットライン|厚生労働省

などの事象に対し、ハローワークが企業に対して是正指導を行います。

最寄りのハローワークで紹介された求人の場合などは、直接相談することも可能です。

受付時間は年末年始を除く8:30~17:15、土日祝日も利用できるので、平日忙しい方でも利用することができます。

 

法テラス(日本司法支援センター)


企業側との交渉がうまくいかない場合は、法律相談のできる法テラス(日本司法支援センター)がおすすめです。

法テラス(日本司法支援センター)とは、日本において法的な問題を抱える人々に対して、無料または低価格で法律相談や情報提供、弁護士紹介などの支援を行う公共の機関です。

  • 問題を解決するための法制度や手続き
  • 適切な相談窓口の案内(無料)
  • 無料法律相談
  • 弁護士・司法書士費用等の立替え(一定要件あり)

などを行ってくれます。

法テラスは全国に事務所を設置していますので、自宅近くで相談することができます。

 

 

内定通知書・労働条件通知書と労働条件の相違に関するQ&A

内定通知書や労働条件通知書との労働条件の相違に関する質問をまとめました。

 

Q・労働条件が面接時と違う場合はどうすればいいですか?


A・面接時の説明と求人内容の労働条件が違う場合は、まずその場で確認をしましょう。企業側がすぐに訂正・改善するのであれば問題はありませんが、対応しない場合は、ハローワークや法テラスなどへの相談をおすすめします。

 

Q・労働条件が違った場合、退職はできませんか?


A・雇用契約書や労働条件通知書の内容と、実際の労働条件が違った場合は、雇用契約を解除することができるので、退職は可能です。

また就職後1年以内であれば、退職をしても会社都合となります。

 

Q・労働条件が違う退職理由を履歴書に書く場合はどうすればいいですか?


A・入社後に条件の相違が判明して退職をした場合は、退職理由を書く必要があります。

『雇用条件相違のため』などと記載し、面接時に説明するのがベストです。

短期間での退職は、採用担当者に「すぐ辞めるのか?」という懸念を与える可能性があるので、きちんと伝えましょう。

 

Q・「労働条件の明示義務」とは何ですか?


A・労働条件明示義務とは、労働基準法で定められているものです。

(労働条件の明示)

第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

② 前項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

引用:労働基準法 | e-Gov法令検索

企業が従業員を雇用する際は、従業員との間で雇用契約を締結し、雇用契約には賃金・労働時間・休日などの労働条件を明示する必要があります。

 

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まとめ

内定通知書や労働条件通知書の内容と実際の労働条件が異なる場合は、まず企業側に申し出を行いましょう。

そこで改善・是正が行われれば問題はありませんが、企業側が応じない場合は、ハローワーク求人ホットラインや、法テラスなどに相談をしてください。

基本的に労働条件が相違する場合は、労働契約を解除することが可能で、退職理由も会社都合となります。

入社前に条件の相違が判明した場合は、内定辞退なども検討する必要があるでしょう。

 

 

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